2025.12.13校長ブログNEW

世界とつながるSTEAM教育 ― micro:bit 新教育プログラム・モニター体験

12月13日(土)、本校において、世界的に最も広く活用されているSTEAM教材の一つである micro:bit(マイクロビット) の新教育プログラムに関するモニター授業が実施されました。本校ロボットサイエンス部の生徒に加え、中学2年生の希望者が参加し、AIや機械学習の概念に触れる貴重な学びの機会となりました。

今回の取り組みは、micro:bit財団が新たに開発を進めている教育プログラムについて、日本におけるモニター校として本校が選ばれたことにより実現したものです。欧州ではすでに複数回実施されている本プログラムですが、アジアでは今回が初の実施とのことであり、その舞台として本校が選ばれたことは、大変名誉なことだと受け止めています。

 当日は、micro:bit本部(イギリス)から Ruby(ルビー)氏、アジア支局より Waris Candra(ワリス・チャンドラ)氏が来校され、英語による授業が行われました。生徒たちは、パソコンを用いた実習を通して、AIや機械学習の基本的な考え方に触れ、実際に手を動かしながら理解を深めていきました。言語や文化の壁を越え、世界と直接つながる学びは、生徒たちにとって強い刺激となったことと思います。

最初は緊張した様子も見られましたが、次第に画面に向かって真剣に考えたり、友だちと相談したりする姿が増え、授業の後半には「なるほど」「そういうことか」といった声も聞こえてきました。

 英語での説明に耳を傾け、自分の手で試し、失敗しながら学ぶ――。その一つひとつが、生徒にとってかけがえのない経験になったことと思います。知識を得るだけでなく、「世界とつながって学ぶ」という体験そのものが、生徒の視野を大きく広げてくれたのではないでしょうか。

 授業後、講師のお二人からは、生徒の理解力や主体性について高い評価をいただきました。また、本校のテックラボを中心としたSTEAM教育の取り組みにも強い関心を寄せていただき、これまで積み重ねてきた教育活動が、世界からも評価されていることを嬉しく感じました。

 今回の体験は、特別な知識や技術を身につけること以上に、「挑戦すること」「世界に目を向けること」の大切さを、生徒自身が実感できた時間だったように思います。
 本校が大切にしてきたSTEAM教育が、こうした形で生徒の学びにつながり、世界へと広がっていくことを、これからも大切に育んでいきたいと考えています。