2026.10.29校長ブログNEW

先生も学ぶ、だから授業が変わる【研究授業・研究討議】

10月29日、今年度の研究授業・研究討議を実施しました。
今回のテーマは、「教師自身が学習者となり協働学習を考える研究授業」です。

教科主任の先生方を中心に準備を進め、数学・国語・保健体育・理科・社会・英語の各教科で授業を行いました。今回の大きな特徴は、授業を参観するだけでなく、参加した先生方自身が学習者の立場に立ち、協働型学習を体験することです。

私たちは日々、生徒たちに主体的に学ぶことや、仲間と協働しながら考えを深めることを求めています。一人で考えるだけでは気づかなかった視点に出会い、自分の考えを言葉にし、他者の意見と比較することで理解を深めていく。知識を確かなものとして定着させるためにも、自ら考え、他者との対話を通して学びを深めることが大切です。
もちろん、グループで活動すれば、それだけで協働的な学びが成立するわけではありません。課題や問いかけの工夫、仲間と考える必然性、そして活動を学びの深まりにつなげる授業デザインが重要になります。

今回、受講者として参加された先生方は、学習者の立場を実際に経験することで、協働型学習を俯瞰的に捉え、授業を構築するうえでの新たな視点や気づきを得られたことと確信しています。

一方で、少し面白い場面もあったのではないでしょうか。
生徒の立場に戻り、学びを体験するはずが、ついつい先生方自身が「よくない生徒化」してしまう場面も……。活動に夢中になるあまり、説明や次の指示を聞き逃してしまう。普段、生徒たちに「話を聞きなさい」と声をかけている先生方も、いざ学習者の立場になると、なかなか思うようにはいかないものです(笑)。

しかし、こうした経験こそが今回の研修の価値なのだと思います。指示が伝わるとはどういうことか。どのような場面で学びが深まり、どこでつまずきが生まれるのか。実際に体験したからこそ見えてくることがあります。

研究討議では、各教科に配置されたファシリテーターの先生方が議論を支え、授業のデザインや学習者の反応について、より深く考えられるよう働きかけてくださいました。授業者個人の評価にとどまらず、うまくいったことも、思うようにいかなかったことも共有し、その理由を考えることが、次の授業改善につながります。

今回の取り組みを、一日限りの研修で終わらせては意味がありません。一人の先生の気づきを学校全体の財産にし、それぞれの教科や日々の授業に持ち帰る。その積み重ねが、本校の授業力を高め、生徒たちの学びをより豊かなものにしていくはずです。

生徒に学ぶことを求める私たち自身が、学び続ける。
先生方が互いの実践から学び、授業を見つめ直す。その姿勢を大切にしながら、これからも大手前の教育を一歩ずつ前進させていきたいと思います。