2025.11.11校長ブログ

「校内研究授業」を振り返って                        ~一人ひとりの習熟度と個別最適な学びの実現に向けて~

11月11日、本校で、「生徒主体の知識の習得活動」および「AI を活用して生徒の能動的な時間を生み出す」という2つのテーマを掲げ、「校内研究授業」を実施しました。“生徒が主体的に学びに向かう姿”を、日常の授業でもどのように実現していくか――その問いに向き合う取り組みです。

研究授業の場では、「1回の授業をどうするか」ではなく、「1単元の中でどの場面に、どのような学習体験を組み込むのか」という観点から授業を設計する重要性を学習推進部
主導で共有しました。中学校・高校という大人数で多様な生徒を抱える環境においても、学びを個別最適化するアプローチは十分に可能であり、その第一歩を先生方と確認できたことは大きな成果だと感じています。

もちろん、日常の授業にはまだまだ課題もあります。"個別最適な学び”や"自己調整学習の実現”は、一朝一夕ではありません。しかし、今回の研究授業を通して、先生方が「生徒に選択権のある活動時間をどう設けるか」「どのタイミングでどんなコンテンツを渡し、どのようなアウトプットを求めるか」といった点について、真剣に思考を深めてくださったことは大きな前進でした。

また、生徒の学びを加速させるうえで欠かせない「リフレクション(振り返り)」についても、質の段階を意識しながら、より深い振り返りを促す仕組みづくりが必要であることを全員で再確認しました。単なる出来事の記録ではなく、理由を伴う分析や今後の見通しまで立てられる生徒を育てていく。その姿勢こそが、生徒の主体性を育てる礎になるはずです。

年度途中ではありますが、できるところから少しずつ取り入れてみること、そして来年度に向けて必要な授業設計の準備を進めていくこと――先生方の前向きな姿勢と今回の研修の学びが、確実に次の一歩へとつながると強く感じています。

今回の研究授業を通して得た気づきが、日常の授業に少しずつ息づいていくことを期待しています。これからも、生徒一人ひとりの学びを大切にする教育を、教職員一丸となって進めてまいります。